
「コテで巻いたような髪型にしたいけれど、毎朝巻くのは大変」
「デジタルパーマと普通のパーマは何が違うの?」
「パーマをかけたいけれど、自分の髪質に合うのか不安……」
ミディアムからロングの方で、このようなお悩みはありませんか。ふんわりと動く毛先や、大きくやわらかなカール。髪を結んだときにも毛先に動きがあり、朝のスタイリングが簡単になる。そんなスタイルに憧れて、デジタルパーマを検討している方も多いと思います。
一方、美容室には「パーマ」「デジタルパーマ」など複数のメニューがあり、どちらを選べばいいのか分かりにくいですよね。デジタルパーマと一般的なパーマには、施術工程だけでなく、得意とするスタイルやスタイリング方法にも違いがあります。そして大切なのは、「デジタルパーマのほうが普通のパーマより優れている」と考えないことです。髪質や現在のダメージ状態、髪の長さ、希望するカール、普段どのくらいスタイリングに時間をかけられるかによって、適した方法は変わります。
今回は、デジタルパーマの特徴から普通のパーマとの違い、持ちの考え方、どんな人におすすめなのかまで美容師目線で解説します。
目次
そもそもデジタルパーマとは]

デジタルパーマは、薬剤に加えて、専用の機器でロッドに熱を加えながらカールをつくるパーマの一種です。「ホット系パーマ」と呼ばれるカテゴリーに含まれることもあります。一般的なパーマとの大きな違いの一つが、この「熱を利用する」という点です。普通のパーマでは薬剤の作用を利用してウェーブやカールをつくりますが、デジタルパーマでは薬剤に加えて熱処理を組み合わせます。この違いによって、得意とするカールの質感やスタイリング方法にも違いが生まれます。
ただし、デジタルパーマという名前だけで仕上がりが決まるわけではありません。同じデジタルパーマでも、カット、ロッドの大きさ、巻き方、薬剤、温度、髪質などによって仕上がりは大きく変わります。だからこそ、「デジタルパーマをかけること」を目的にするのではなく、「どんなヘアスタイルになりたいか」から施術を考えることが大切です。
普通のパーマとは何が違う?
ここでいう「普通のパーマ」は、一般的にコールドパーマと呼ばれる、熱機器による加温を中心にしないパーマを想定します。普通のパーマもデジタルパーマも、髪にカールやウェーブをつけるという目的は同じですが、施術方法が違うため、それぞれ得意なスタイルがあります。
デジタルパーマは薬剤と専用機器の熱を利用し、大きめで立体感のあるカールを表現しやすいのが特徴です。乾かしたときにカールが出やすいため、ミディアムからロングで選ばれることが多く、乾かしながらカールを整えるスタイリングに向いています。
一方、一般的なパーマは主に薬剤の作用を利用し、やわらかなウェーブや細かな動きを得意とします。ショートからロングまで幅広い長さに対応でき、濡らしてスタイリング剤を使う方法など、質感を調整しやすいのが特徴です。熱処理を行わない分、薬剤の状態確認が施術のポイントになります。
どちらも薬剤を使用する以上、髪への状態確認は重要です。「デジタルパーマなら必ず大きなカール」「普通のパーマなら必ず細かいウェーブ」と決まっているわけではなく、最終的には美容師の技術や薬剤選定、カットも大きく関係します。あくまで一般的な傾向として捉え、実際の選択はカウンセリングで相談することをおすすめします。
デジタルパーマは「乾いたとき」にカールを出しやすい
デジタルパーマを検討している方に知っていただきたい特徴が、乾かしたときのカールです。デジタルパーマは、乾いた状態でも比較的カールを表現しやすいため、「コテで巻いたような大きめのカールが好き」「毛先をクルンとさせたい」「毎朝コテで髪全体を巻く時間を減らしたい」という方に選ばれることがあります。
乾かすときに指で毛束をねじりながら形を整えることで、立体的なカールを出していくスタイリングも代表的です。毎朝ゼロからコテでカールをつくるのではなく、すでについているカールを整えるイメージになるため、スタイリングが楽になったと感じる方もいます。
一方、一般的なパーマは、髪が濡れているときにカールやウェーブを感じやすく、乾かし方やスタイリング剤によって質感を変えやすいのが特徴です。ムースやワックスなどを使ってウェーブを生かしたり、ラフな質感に仕上げたりするスタイルにも向いています。「ふわっとしたウェーブにしたい」「無造作な動きがほしい」「根元付近にも動きがほしい」といった場合には、一般的なパーマが選択肢になることがあります。どちらが上ということではなく、欲しいカールの形や普段のスタイリング方法によって選ぶことが大切です。
デジタルパーマはどんな人におすすめ?
デジタルパーマは、ある程度髪の長さがあり、大きなカールをつくりたい場合に選ばれることが多い施術です。特にミディアムやロングで「毛先をふんわり動かしたい」「ゆるく巻いたような雰囲気にしたい」という方と相性がよい場合があります。髪が長いと、そのままでは重さによって動きが出にくいこともありますが、カットとパーマを組み合わせることで、毛先や顔まわりに動きをつけ、髪を下ろしたときの印象を変えることができます。
また、毎朝コテで巻く時間を減らしたい方にも選択肢になります。デジタルパーマを上手に活用すると、乾かしながらカールを整え、スタイリング剤で仕上げるという方法が可能になります。もちろん「デジタルパーマをかけたら何もしなくても毎朝美容室帰り」というわけではなく、寝ぐせを整えたり、カールを出すように乾かしたりすることは必要ですが、毎朝コテで一からカールをつくっている方にとっては、お手入れが楽になる可能性があります。
普段から美容室で「コテで巻いたような感じが好き」「毛先に大きなカールがほしい」とオーダーしている方も、デジタルパーマを相談してみる価値があります。ただし、SNSの写真の中には、パーマだけでなく仕上げにコテを使用しているスタイルもあります。「この写真とまったく同じものが、乾かすだけで毎日再現できる」とは限らないため、「このスタイルはデジタルパーマでどこまで再現できますか?」と確認してみるのがおすすめです。
デジタルパーマより普通のパーマが向いている人は?

デジタルパーマが人気だからといって、全員にデジタルパーマがおすすめというわけではありません。ショートや短めのボブ、根元付近から動きを出したい方、細かなウェーブを楽しみたい方、濡れた質感のスタイリングが好きな方、ラフで無造作な動きがほしい方などは、一般的なパーマのほうが希望するスタイルをつくりやすい場合があります。特にショートヘアでは、ロッドに熱を加えるデジタルパーマよりも、一般的なパーマのほうがデザインしやすいケースがあります。「パーマをかけたい=デジタルパーマ」と決めず、希望するスタイルから選びましょう。
デジタルパーマと普通のパーマ、どちらが傷む?
これも非常によくいただく質問です。結論からいうと、「こちらなら絶対に傷まない」とは言えません。どちらも髪の内部に作用する薬剤を使用するため、髪への負担を考える必要があります。さらにデジタルパーマでは熱処理も行うため、髪質やダメージ状態に合わせた温度・薬剤などの調整が重要です。重要なのはパーマの種類だけではなく、「今の髪に対して、どんな薬剤をどう使うのか」という部分です。
カラーをしている髪でも、それだけの理由で必ずデジタルパーマができないわけではありません。ただし、カラーを繰り返している髪は根元・中間・毛先でコンディションが異なることがあります。特に注意したいのがブリーチや縮毛矯正の履歴です。ブリーチをした髪や、すでに熱処理を経験している髪へデジタルパーマを行う場合は、髪の状態を慎重に確認する必要があり、状態によっては施術をおすすめできないこともあります。「半年前だから大丈夫だろう」「今は暗く染めているから分からないだろう」と自己判断せず、覚えている範囲で必ず美容師に伝えてください。
デジタルパーマで失敗しないためには「カット」が重要
IYOHKがパーマで特に大切にしているのが、カットとの連動です。パーマは「髪を巻けば完成」という技術ではありません。どこからカールを出すのか、どこにボリュームが必要なのか、顔まわりをどう動かすのか、髪が乾いたときにどこへ落ちるのか。こうしたことを考え、そのベースをカットでつくる必要があります。同じロングヘアでも、重さを残したワンレングスとレイヤーを入れたスタイルでは、同じようにパーマをかけても見え方が変わります。パーマの完成度を考えるなら、カットとパーマを別々に考えないことが重要です。
IYOHKでは、カットと連動したパーマ技術を大切にしています。現在は美容師がパーマを担当する機会そのものが少なくなり、経験を積みにくいという課題もあります。だからこそIYOHKでは、パーマの基礎から薬剤知識、カットとの組み合わせまで学び続けることを大切にし、髪質やダメージ状態を確認しながら薬剤を選び、必要以上に髪へ負担をかけないことを重視しています。
デジタルパーマを長く楽しむためのホームケア
せっかくパーマをかけたら、できるだけきれいな状態で楽しみたいですよね。お風呂から出た後は、タオルでやさしく水分を取り、ドライヤーで乾かしましょう。毛先をゴシゴシこするのではなく、包み込むように水分を取るのがおすすめです。
デジタルパーマでは、乾かし方も仕上がりを左右します。毛束を指に巻きつけたり、カールの方向を整えたりしながら乾かすことで、パーマの形を表現しやすくなります。施術後には美容師に「家ではどう乾かせばいいですか」と聞いてみてください。IYOHKでも、完成した髪だけでなく、ご自宅での再現方法までお伝えすることを大切にしています。
また、デジタルパーマをかけたからといって、スタイリング剤が不要になるわけではありません。オイル、ミルク、バームなどを使うことで、カールを整えたり質感を調整したりできます。ただし何を使うべきかは髪質やスタイルによって違い、細い髪に重いものをたくさんつけるとカールが伸びて見えることもあります。「SNSで人気だから」という理由だけで選ばず、自分の髪に合ったものを美容師に相談してみましょう。
パーマの「持ち」は期間だけで考えない

デジタルパーマについて調べていると、「何か月持ちますか」という疑問を持つ方が多いと思います。しかし持ちは、髪質、髪の長さ、カールの強さ、カットの変化、ダメージ状態、日々のお手入れなど、さまざまな要素によって変わるため、単純な期間だけでは考えません。パーマが髪に残っていても、髪が伸びればカールの位置が変わり、毛先をカットすればカールの強さの見え方も変わります。「カールが残っている=ヘアスタイルとしてベストな状態」とは限らず、反対にカールが少しゆるくなっても、その変化を生かして違うスタイルとして楽しめる場合もあります。パーマは「取れたら終わり」ではなく、髪が伸びていく過程まで楽しめるようにデザインすることが大切です。
IYOHKでは「言葉にできない希望」も大切にし
ます
美容室で、「うまく説明できないけれど、なんとなくこんな感じ」となってしまうことはありませんか。もちろん大丈夫です。IYOHKでは、技術とは単にカットやパーマを上手に行うことだけではないと考えています。似合わせ、再現性、持ちの良さ、提案力、施術のスピード、そしてお客様自身がうまく言葉にできていない希望を引き出すこと。こうした接客力や洞察力、コミュニケーションまで含めて「記憶に残る技術」だと考えています。「デジタルパーマがしたい」と決めていなくても構いません。好きな写真を数枚見せていただくだけでも、理想を共有するヒントになります。
パーマをかける魅力は、髪にカールがつくことだけではありません。朝、コテを使う時間が短くなる。髪を一つに結ぶだけでも毛先に動きが出る。顔まわりに動きが生まれて、鏡を見るのが少し楽しくなる。IYOHKが大切にしているのは、髪を通して「豊かな時間」を提供すること。美容室で過ごしている時間だけでなく、美容室を出た後の毎日まで快適にすることを目指しています。
まとめ
デジタルパーマは、薬剤に加えて熱を利用してカールをつくるパーマの一種で、ミディアムからロングで大きなカールを楽しみたい方、毎朝のコテ巻きを楽にしたい方に向いています。一方、一般的なパーマは薬剤の作用を中心とし、ショートヘアや細かなウェーブ、根元からの動きを出したい方に向いていることが多く、どちらが優れているというものではありません。
さらに、髪質やカラー履歴、ブリーチ・縮毛矯正の有無、現在のダメージ状態によっては、希望する施術方法を変更したほうがよいケースもあります。だからこそ「デジタルパーマと普通のパーマ、どちらを予約すればいい」と迷ったときは、メニュー名だけで決めなくても大丈夫です。「こういう髪型になりたい」「毎朝のスタイリングを楽にしたい」「この写真のようなカールにしたい」と、そのままご相談ください。
IYOHKでは、髪の状態を確認し、カットとのバランスや薬剤、日々の再現性まで考えながらご提案します。髪型を変えるために美容室へ行く時間、仕上がった髪を初めて鏡で見る瞬間、そして翌朝「思ったより簡単にできた」と感じる時間。そのすべてが少しでも心地よいものになること。それがIYOHKの目指す「豊かな時間」です。デジタルパーマが気になっている方、普通のパーマとの違いが分からず迷っている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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